第203回
デモンゲイズの感想

今年最初の更新が2月とは、やらかしているなぁ・・・。兎にも角にも、PSVitaの新作『デモンゲイズ』が1月末に発売されてから、延々とプレイしていました。先日、プラチナを取ったので、更新がてら感想なぞ呟いてみようかと思います。

端的に言えば、ちょっとおしい良作ゲーでした。『ウィザードリィ』をプレイした事のある方ほど、「おしいなぁ」という感想が出てしまうのではないでしょうか。やはり、転職ができないのが不満です。一応、神器を付け替える事で、他の職業のスキルが使えたりする訳ですが、神器そのものの数が限られている上に、入手もサークルセットによるランダムゲットとなる為、他職の有用スキルを手に入れるのに、セーブロードを繰り返すハメになります。実を言えば、そこまで神器に拘らなくても、普通に進める上では問題は無いのですが、高難度のラスボス戦ともなると、意識して有用神器をセットしないと返り討ち確実なので、結局、当方もセーブロードを繰り返しました。特に、「アストロフォース」と「ゲイザーセンス」、魔法職がいるなら「ファストキャスト」は必須かと。

セーブロードが面倒なら、「別に望みの職業に就いた新キャラを作って育てればいいじゃん」と思われるかもしれませんが、ここでまた不満だったのが竜姫亭の部屋の数。パーティ最大数の5部屋しか用意されておらず、もしそれ以上のキャラを作る場合は街の郊外に待機、パーティに加えるとなると5部屋の1つを使わせる代わりに、今までのレギュラーが交代で郊外に待機、という事になります。当方からすると、思い入れたっぷりに育て上げたキャラを郊外に待機させるに忍びず、結局、最初に作った4人+主人公で頑張る事に・・・。後半になるとお金もかなり余り始めるので、すこし高くても良いから増築という形で部屋数を増やせるようにして欲しかった。『ウィザードリィ』で思い入れのある6人で、転職なりを繰り返しつつ全クリアする事に意義を見出していた当方には、どーしても不満の残るシステムでした。いや、本作に『Wiz』を押しつけてもしょうがないのは分かっているんだけれど・・・オリキャラが作れるなら、せめてなぁ。

その他は特に気になる点はなかったでしょうか(しいて言えば、某キャラがあまりに速く死んでしまったことぐらい。もうちょっとプロメスに蘇生、頑張って欲しかった)。キャラ絵は良いし、ストーリーもなかなか。音楽も良好(ラスダンの曲が特に好き)と、育成システム以外では非常に高いレベルでまとまった作品でした。個人的には、野郎キャラ(カッスル、レゼルム、ククレ等)の扱いが御座なりになっていない所が好感触でした。特にレゼルムなぞ、お高くとまっているのかと思いきや、ツッコミ所満載のおちゃらけキャラで、それを暑苦しく思っていそうなカッスルとの漫才的なやりとりが妙に微笑ましかったです。メインストーリーで所々シリアスになる場面があるのですが、2人の存在のおかげで変に重い展開にならずに、良いバランスに落ち着かせていたのも好印象でした。この作風の持っていき方にも高いセンスを感じます。もし、意図的にそのような雰囲気作りをしていた且つ、製作スタッフのこだわりがあるとするならば、続編(もし出るとして)には大いに期待が持てそうですね。Vitaばかりでなく、据え置き機で是非是非。

【 2013/2/23 】

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