ビーフストロガノフの
ゲーム感想日記

双恋

メディアワークスの萌えゲー路線第２弾。前作と同様、キャラクターで萌やす事のみに特化した作りは相も変わらず。少しの山も無い真っ平らなストーリーも、萌えてなんぼの当ゲームには必然的なモノなのかもしれません。それでも今回はゲーム性に関しては前作よりも頑張ったように思います。特にツインビューシステムはヒロインが双子という設定ならではの斬新なシステムでした。選択肢を選んでいく事で双子の感情の幅が視覚的に変化するのですが、その幅が２人共に同じになればなるほど得られる好感度も大きくなるという、常識で考えると倫理的に問題がありそうな気もしますが、片方に偏る事なく双子２人にイチャつかれろというあまりに豪快な設定に疑問を抱いてはいけないのです。そう、ある程度予想はしていましたが、このゲームは双子の片方と仲良くなるエンディングなんて存在しないのです。双子ともに仲良くなる道しかありません。ある意味漢らしい、なにか大事なモノをかなぐり捨てて兎に角萌えろと声高に訴えるメディアワークスの思惑もキッチリ具現化した実に素敵なシステムでした。流石に１２人の妹がいるなんてトンデモ設定をストレートにさらけ出す所だけはあります。この辺りで首を捻った方は『双恋』はプレイしない方が吉です。

キャラデザは『メモリーズ・オフ』で有名を馳せたささきむつみ氏で、充てている声優さんも今やときめく一流ばかり。この辺りの選別に全く抜かりが無いのも流石です。ギャルゲーファンの心を掴むのが本当に巧い。よくよく考えてみれば、ここまであざとく萌え路線を突っ走るメーカーも少なくなった気がします。明るく能天気な世界観も今ではかえって貴重かも。変に作風を捻るよりかは、このままの路線を続けた方が今後も生き残る可能性は高そうな気がしますね。意外と学生などよりも、くたびれたサラリーマンの方が受けが良かったりして。

◆ お気に入りＢＥＳＴ３

BEST1
白鐘沙羅・双樹　ＣＶ：水橋かおり・門脇舞

メディアワークス作品で好きなキャラを選ぶと何故かファン投票と被ってしまうのです。こうも思惑に乗っかってしまうのも腹ただしいですが。ただ、沙羅も双樹も雰囲気からして超然としているので（特に沙羅は典型的なツンデレですし、双樹も天然系「我が道を行く」タイプに見えますから）、返ってこんな２人に好感を持ってもらうと余計に嬉しく感じてしまうのです。それと沙羅と双樹は他の双子と比べて性格に随分違いがあるのですが、これが原因で疎遠になったり口論になる事は全く無く、逆に互いの不得手をカバーしあう２人の結びつきの強さにホレボレすること間違いありません。本当、沙羅と双樹に懐かれる主人公って羨ましい・・・。なんとなくファンが付きやすいのも分かりますね。声は水橋かおり氏と門脇舞氏。両方とも安心の演技でした。特に日本一ソフトウェアファンとしては水橋氏のツンとした”女の娘”の演技は痺れました。必聴です。

BEST2
千草初・恋　ＣＶ：吉住梢・桑谷夏子

『双恋』が発売してからしばらく某大手掲示板を見ていて、一番人気がなさそうだったのがこの双子。やはりあのノンビリ口調があまりプレイヤーに合わなかったのかもしれません。因みに筆者は激萌えでしたけれど。感じ方なんて人それぞれだなぁと改めて思ったものです。この双子のシナリオは特にお父さんが大活躍。他の双子に絡むサブキャラはどれもあまり好感が持てなかったのですが、この方だけは違いました。こんな豪快お父さんなら”お義父さん”と呼んでもＯＫですよ？　このお父さんや主人公に励まされてちょっとずつ引っ込み思案な部分を改善していく２人でしたが、個人的にはそのまま動物病院を主人公と３人で継いで欲しい気もします。いくら明るくなったと言ってもアナウンサーはどうなのだろう？　声は吉住梢氏と桑谷夏子氏。ハモリの境地を見たおもいです。本当、ソックリにビックリ。

BEST3
一条薫子・董子　ＣＶ：堀江由衣・小清水亜美

この双子も人気ありますね。主人公に対する愛情があまりに一方的なので、嬉しい反面、少々引いてしまう部分もちらほらり。ただ、その愛情も勢いばかりではなくて、主人公の事をしっかり立ててくれる気配り上手な面もあります。主人公に対する呼び方も、今時「ダーリン」はどうかと思うのですが、とにかく元気でコザッパリした性格が売りの２人だけに「ダーリン」呼ばわりもまだ許せますし。特に第８話のイベントは２人の良さが如実に分かる名シーンでした。あのＴシャツをお揃いで着てしまう所がなんとも萌え。声は堀江由衣氏と小清水亜美氏。両氏ともに元気な２人を好演。堀江氏はそろそろ仕事を選んでも良さそうなのにワイルドだなぁ。

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ビーフストロガノフ(屠絵 味噌)