ビーフストロガノフの
ゲーム感想日記
ゲームプレイの感想を中心に、徒然なるままに書き殴り。たまにイラストつき
記念すべきＰＳ２で初購入したソフト。それだけの価値があったかというと若干疑問は残りますが、ストーリー的には十分合格点が付けられます。まずその疑問点ですが、とにかく操作性が悪過ぎます。特にダンジョン内では、操作しているキャラが壁にひっかかって見えなくなる現象が多くのフロアで頻出してストレス溜まりまくり。読み込みも頻繁に発生し、戦闘終了後の読み込みには特にイライラさせられました。この”遊び難さ”はハード創生期にはありがちな現象ですが、それでも、もう少しプレイヤー側に立ってソフト作りをして欲しかった所です。苦言はこれくらいにして、次は良かった点。おそらく多くの方が本作購入に踏み切った最大の理由は、その特異なキャラクター陣に惹かれたからだと思いますが、その期待に十二分に答える変人揃いでした。自分のやっている事に何の疑問も持たずに突っ走る”独善主義者”ばっかり登場します。本当、気持ちの良いくらいに独り善がりなので、少しは『ＦＦ』のキャラ並に悩め！と言いたくもなります。ところが本作の主人公はこの変人達と相反して、どうしようもない程に影が薄いのです。あまりの薄さに操作しているこちらが切なくなる程に。トリステでのイベントは正直、泣きそうでした。ただ、この薄さ故に”世界の歪み”に立ち向かえる、心を閉ざしたヒロインのマルレインとも心を通わす事が出来るという設定には素直に感心しました。ラストでは珍しくも、「自分を必要としてくれる人が１人でもいてくれる事がこんなにも嬉しいとは！」と、変な感傷を持ったのを覚えています。ただ単純に主人公が成長していく様を描く勧善懲悪的ＲＰＧより、よっぽど心に響いてくるゲームでした。たまにはこんな亜流のゲームをやってみるのも面白いものですね。上記に挙げた操作性の悪さがネックですが、そこさえ乗り切れば十分楽しめるＲＰＧだと思います。ティム・バートンの世界観が好きな方にもお奨めです。あと、エンディングでかかった曲がお気に入りなのですが、サントラは出るのかな？