スイートレガシー ~ボクと彼女の名もないお菓子~

ほんとにビックリするほど話題にのぼらない本作品。PS2版が発売された後にタイトルでググってみても元のPC版情報ぐらいしか引っかかりませんし、某大手掲示板の専用スレを見てもほとんど伸びていませんし。「んじゃ、やっても仕方ねーな」と思ったそこな御仁、ちょっと待った。確かに定価6800円だったら流石に買い控えた方が良いかもしれませんが、中古4000円ぐらいだったらバッチリ元が取れる面白さですよ。・・・言い回しが微妙ですか?

とにかくシステム面に問題ありです。ADVにしては選択肢が極めて少なくて、こちらがやる事と言ったらほとんどストーリーを読み飛ばす事のみ。ゲーム画面もチープですし、パティシエ同士の攻防も話のメインにしては取って付けた感が強く、見た目にもインパクト不足。キャラ個人のCGも1人につき6、7枚程度では、数多ギャルゲーをプレイしている方には物足りなく感じるはず。それでも、肝心要の恋愛話はまだ頑張っている方でしょうか。登場するキャラは非常に個性に富んでいるので、ひたすらドタバタラブコメディーで展開されてもあまり飽きを感じさせません。なにより”ヒロイン連中よりも可愛らしい主人公”というブッ飛んだ設定のおかげで、ありがちな恋愛話を内包しつつもちょっと稀有な展開が楽しめます。台詞回しにも一種独特なものがあるので、妙にニヤリとしてしまう場面が多いのもこの作品の特徴と言えましょう。そういう意味でも、オーソドックスな恋愛ゲーに飽きた方には、気分転換でちょろっと触れてみるには良いゲームかもしれません。

◆ お気に入りBEST3

BEST1
竜崎ミチル CV:高田由美

さてさて、上記総評は冷静に書いてみましたが、ここからは螺子がピン!っと外れます。この御方、当作品のメインヒロインです。反対は許しませんよ。確かにパッケージやキャラ紹介のTOPには不動彩香とかぬかすオナゴがおる訳ですが、この御方の前では小物以外の何者でもありません。プレイすれば分かる。他のヒロインのストーリーで主人公を叱咤激励するスんバラシイ御心をお持ちになるのは、この御方だけです。気品溢れる毅然とした態度。悩める主人公を影から励ますお優しい性格。そしてなにより高田声! 神よ、ありがとう!! そう! 『きんぎょ注意報』で藤ノ宮千歳に惚れ、『天地無用』で阿重霞に萌え、偶にエロゲーにも顔を出すけれど・・・そんな仕事を選ばぬ剛毅且つ絢爛華麗な高田由美様のファンだったら、今すぐゲーム屋に走ってコレを定価で買って来い! 命令だっ! ED、マジで悶え死ぬぞ

BEST2
佐倉みつき・なつき CV:不明

某雑誌で『双恋』という企画モノが進行中なのは、ここを見ている方ならばご存知でしょう。もしこれがゲーム化したらどうなるかを既に表現してみせたのが当ゲームのこの2人。もちろん双子です。ストーリーも2人一緒だし、EDも一緒です(『双恋』が違うシステムだったらスミマセン)。この2人、見た目からは想像もつきませんが、姉の方がしっかり者で妹がとぼけ役という所謂仲良し漫才コンビです。特にこの妹が病弱である事を利用して大ボケをカマしまくるので、姉と一緒に突っ込みを入れること必至です。キーは”ガラスのパティシエ”。この大ボケの妹、実は天才肌のパティシエなのですが、病弱な為キッチンに15分しか立てません。そこでいつも姉が残りの作業を変わって行うのですが、そんなサポート役に徹する自分に不安を感じる場面があります。妹の方もその事を気にしているようなので、2人供に相談に乗ってあげましょう。しかし、どなたが声をあてているのか不明なのですが、どちらも演技が巧いのですよ。ほんと誰なんだろう?

BEST3
会澤蜜柑 CV:不明

筆者が何故このゲームに興味を覚えたのかと言うと、この娘のイラストを見たからなのですね。涼しい顔だし眼鏡っ娘だしウサギさんの着ぐるみを着ているし・・・そら萌へませんか? ただ、実際にプレイするとあまりウサギさんの着ぐるみは着ていなかったので、ちょっと残念でしたね。かえってストーリーを進めるとかなり性格が冷徹なので、着ている方がおかしいぐらい。キーは姉。とにかく思った事はハッキリと言ってくる(且つ口が悪い)ので、他人から嫌われるわ実の姉とも喧嘩するわで人間関係が疎遠になりがち。ここは主人公が率先して彼女と仲良くなるよう努めましょう。さすれば友達以上の関係になって見せる表情も和らいでくるのですが、主人公以外にはまだ愛想が無いのかなぁと思うとこれで良いんだか悪いんだか。声はこちらも不明なのですが、イメージにピッタリでした。

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ビーフストロガノフ(屠絵 味噌)